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【本】万能鑑定士Qの事件簿Ⅰ・Ⅱ

2冊で1つの話の上下巻構成。
前情報無しに読んだので、Ⅰで完結しなかったことに少しびっくりした。

・Ⅰ

前半であるⅠでは凜田莉子というヒロインの成り立ちと特殊性の解説+周囲のキャラクター紹介、事件の始まりが少し語られるのみ。
過去と現在の話が入れ替わりで語られるため、少し読みづらさを感じた。
ストーリーの合間で散りばめられている雑学は面白く、参考になる。(活かせてはいないけど)
Ⅰの終わりまでで語られる内容が断片的過ぎて、置いてけぼりな感覚を受ける。

・Ⅱ

時系列の入れ替えは無くなり、読みやすくなった。
今度こそしっかりと事件について語られる。
ピースは散りばめられているものの、最終的な部分は探偵役の頭の回転の良さで強引につないでいく推理なあたりはホームズを感じさせた。
ラストはどんでん返しの展開(予想はつきやすいかも?)で、個人的には驚かされた。

・通して読んでのまとめ

莉子のキャラが強いため、もう一人の主人公である小笠原がとても薄く見える。
他のキャラについても同様だが、今後彼らにスポットが当たる話が来るのだろうか。

一点だけ気になったことが、テレビニュースの描写。
インフレで通話料すら暴騰し、うかつに電話がかけられない状態。
それでも莉子が部屋のテレビでニュースを見ていたりする。電気代に関しては無頓着なのか…?