現在主に用いられるグレゴリオ暦を含み、
その由来は古代ローマから連なるローマ暦を元にしている。
最初に制定されたロムルス暦から現在のグレゴリオ暦に至るまで、
どのような変遷があったかをざっくりまとめた。
ロムルス暦 B.C. 753(B.C.745説もある) ~ B.C.713
- 古代ローマの建国時に採用された暦
- ローマの初代王ロムルスの名を取ってロムルス暦と呼ばれる。
- 現在の3月~12月に当たるMartiusからDecemberの10ヶ月
- 1年を10ヶ月(304日)とし、現在の1月から2月頃の期間は、
該当する月・日付の無い日とされた - 当時のローマ人は1年の正確な日数を知らなかったため、
該当する日付の無い日は王が新年を宣言するまでの期間で不定だった。
ヌマ暦 B.C. 713 ~ B.C. 45
- 二代目王ヌマが紀元前713年に作った暦。
- 29日と30日の月を交互に繰り返す
- Januarius(現在の1月)とFebruarius(現在の2月)が追加され12ヶ月(355日)とした
- 実際の暦とは10日ほどずれが存在するため、数年に一度閏月(Mercedinus)を挿入した
- 改暦当初は年始の月はMartiusのままだったが、
紀元前153年の改暦でJanuariusが年始の月となった
ユリウス暦 B.C.45 ~ A.C. 1582
- 紀元前45年にカエサルが作成した暦
- 1年を365日とし、4年に一度閏年を設ける暦になった
- Mercedinus(閏月)が用いられなくなった
- QuintilisとSextilisがそれぞれJuliusとAugustusとなった
JuliusとAugustusは、カエサルと皇帝アウグストゥスに由来する説と、
ユピテルとアウグストゥス(究極の神)に由来する説がある
グレゴリオ暦 A.C. 1582 ~
- 1582年にグレゴリウス13世が作成した暦
- ユリウス暦には誤差があり、暦の上での春分と天文的な現象としての
春分がずれていくことから、重要な祭典である復活祭の定義に支障が出たため - ユリウス暦の閏年の条件に、西暦が100で割れ、
400で割れない年は閏年としないといった条件を加えるなどした