B-Teck!

お仕事からゲームまで幅広く

【雑記】2019 ふりかえり

2019年は、仕事・技術的な面で言えば平坦な年でした。
転職直後かつ、初めてのKotlinを導入した昨年のサバイバル感と比べてしまえば当然かも知れないです。
こなれた業務の中で既知の技術を扱い、たまにGoやRust、Androidに触れる程度でした。
Shibuya.apkやRust.tokyo、PHPConなどに参加して、普段の仕事では触らない知識・知見を得ることで、刺激を受けていたような感じがします。
とはいえ、今年もサービスのサーバーサイドを一つ作り直しさせてもらっていて、それはそれで面白い経験を積ませてもらっているのですが。

今年は29歳、つまり一年を20代で過ごす最後の年だったのですが、年齢的な問題なのか今後のポジション、生き方、キャリア的な面を考える機会が多くありました。
手を動かし続けていたいのはずっと変わっていないんですが、ずっと今の会社にいるのか、どこかへ行くのか、そもそも何がやりたいのか、どういう立ち位置になりたいのか。
仕事を通して人生やプライベートをどのようにしていきたいのか。
考え始めると出口の見えない迷路と言った感じでグルグルと回り続けている気がします。
こういうの、ざっくばらんに誰かに相談出来るといいんですけどね。

というわけで、今年の頭に立てた目標に対してどのくらいコミットできたか振り返ってみます。

ブログ

○ 最低月1以上
× 年40本以上
△ PV 15000/month

毎月ブログを書くことはできたものの、昨年に比べて大幅減。
業務で新しい技術に触れることが少なかったのが遠因。
個人で技術に触れる時間をもっと取れるよう、効率的に動けるよう心がけたい。

f:id:beatdjam:20191227120858p:plain 夏頃に累計PV50万を達成し、一時は月間15000に届いたものの、 9月のGoogleアルゴリズム変更の余波(+独自ドメイン移行の影響?)が甚大。
月間で10000に届かない状態となってしまっている。

競プロ

× 緑コーダーになる
× 月1回はRatedなContestに参加
× 頑張って社内の競プロ部に参加する時間を作る

すべて未達。
生活の中で競プロに対する優先度が落ちてしまっているおり、こまめな精進も行えていなかった。

スキルアップ

× 個人でアプリリリースしたい

初めてのアプリ開発としてQRコードリーダーの開発を進めているものの、年内のリリースはならず。必要な機能の大枠は実装済。
ServerSideKotlinの啓蒙を進める社内の別PJに導入を勧め、無事Kotlinで書かれた新機能がリリースされた。
個人で書こうと思っていたブログ記事は書けていないが、ネタのストックはあるので今後書きたい。

社内外の人脈を広める

社内では昨年以上に分野問わず様々な人と交流でき、プラットフォームをまたいで気軽に相談できる環境が作れた。

外部については、勉強会に参加するものの、懇親会などでうまく交流を作れず、セッションのTweetなどから興味を持っていただいてフォローいただいた程度。

セルフブランディングの強化

○ 対外的に出せる職務経歴の用意
△ ポートフォリオになるものを作る

自分の経歴・スキルを振り返る意味でGithubにてスキルシートを作成して順次アップデート中。
特に何かを作ったりはしなかったが、Githubのcontributionが昨年の4倍近くになっており、技術的なアウトプットは行えていそう。

というわけで、閲覧頂いている方々、交流いただいたい方々、本年もありがとうございました。
来年もゆったり更新していきますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

年明けには今回のふりかえりを踏まえて、また目標設定について書こうかなと思っています。

【PHP】PHPカンファレンス2019に参加したので感想などを書きました

f:id:beatdjam:20191208014411j:plain
2019/12/1に開催されたPHPカンファレンス2019に行ってきました。
2015年に開催されたもの以来の参加で、めっきりPHPを書いておらず不安だったのですが、
相変わらずとても楽しいイベントでした。

感想

個人的な衝撃としては、当時鳴り物入りで現れたPHP7が既にある程度一般化しており、
7.1がEOLになったというところが非常に大きかったです。
みんなのPHP 現場で役立つ最新ノウハウ! とか読んで最近のPHP知った方がいいのかな…

私は今Kotlinでサーバーサイドを書いているのですが、設計の話や並行並列プログラミングの話など、
言語を跨いでいても興味関心やアプローチが似通ってくるんだなぁというのも面白かったです。

参加したセッションと一言メモ

PHPの今とこれから2019

www.slideshare.net Typed Properties 2.0の話と、未だにPHPが高速化し続けているのがびっくりだった。
8.0で出るというJITに期待。

PHPにおける並列処理と非同期処理入門

speakerdeck.com 並行・並列の違いの資料が非常にわかりやすかった。
Swooleの導入についてSDに寄稿されているとのことなので、読もうと思う。

Chatworkのシステムから学ぶレガシーなPHPの限界とレガシーからの脱却

speakerdeck.com 機材トラブルで押していたため、セッションの合間で後半だけ聞けた。
一定程度までスケールしたモノリシックなシステムをPHPで維持していくのは厳しそうだなと思った。
ただ、後述するグラブルのセッションでかなりの規模のシステムを運用している事例も聞けたので、
当初からスケールできる作り方ができていればあるいは…?という感じ。
レガシーに立ち向かうための組織構造の話は非常に良かった。

PHPからgoへの移行で分かったこと

speakerdeck.com
松屋自販機がうちにもほしいなと思った。
マイクロサービスとして切り出せる状態じゃなく異なる言語で移行するの相当しんどいのでは…?
ガワはPHPのままでマイクロサービスとして切り出したgoのサービス呼んだほうが単純だったと思う。
こういった失敗事例は共有されること少ないので、登壇自体に大きい意味があった。

『グランブルーファンタジー』開発エンジニアの考え方~PHP7が『グラブル』にもたらしたブレイクスルーと考察~

(資料なし)
例年通りであればCygames Engineers' Blogにフォローアップ記事が出ると思うので期待。 サービスの規模の説明時点で桁違いのアクセス数、システム規模で驚かされた。
ユーザーとしてプレイしていたこともあるので、裏側の話が聞けたのは感慨深い。
移行の実例からどういった部分で高速化が行われたのか、コード例を交えて解説されていてわかりやすかった。

改善失敗から学ぶ、レガシープロダクトに立ち向かうチーム作り。

speakerdeck.com 残念な情報共有ずかんのイメージが強かったので、Garoonのプロダクトとしての長さにびっくり。
本当の改善に至るまで一つ一つ、失敗と、その失敗を踏まえた改善を行っていく過程がすごかった。
失敗から学ぶ姿勢、大事。

Webサービスのトラブルの現場 ~Webサービスの今と昔~

speakerdeck.com セッションでも語られていた通り、PHPに限った話はあまりなく、Webサービス全般におけるトラブルシューティングの話だった。
取り上げられる事例がどれも胃に痛みを感じるやつだったと同時に、どのようなアプローチが有効かがわかりやすくてよかった。
あと単純にそーだいさんの話がめちゃくちゃ面白かった。

オニギリペイのセキュリティ事故に学ぶ安全なサービスの構築法

www.slideshare.net 架空のPay系サービスを題材に、実例を元に数々の試練とその対処を学ぶセッション。
流石にありえないでしょ!というものから、実際にやってしまいかねない…といった内容まであって、
うっかりをなくさないようにするとか、発生しないようにするとか、そういう仕組み作らないとなんだなぁと。

LT

Laravel + Nuxt.js + FirebaseでDXと開発コストを意識したSPA開発

Laravel + Nuxt.js + FirebaseでDXと開発コストを意識したSPA開発 - Speaker Deck
会社と組織の枠の話がちょっと多くて、タイトルの部分の話が全然記憶に残っていない…

PHPでgRPCってどこまでいけるの?

PHPでgRPCって どこまでいけるの? - Speaker Deck
PHPでgRPCはまだ早かったらしい。
定期的に話題には出てるけど、世界が追いついていない感じ。

PHP-CS-FixerをIDEに取り込ませてPSRを強制する開発スタイル

PHP-CS-FixerをIDEに取り込ませてPSRを強制する開発スタイル
適用するべき規約があるなら一発で習慣的に適用できるのがやっぱりベストだなと。

レガシーコードでビジュアルリグレッションテストをやってみた

レガシーコードで ビジュアルリグレッションテスト をやってみた! - Speaker Deck
ビジュアルリグレッションテスト、思ってたよりは導入しやすいんだなと思った。
スライドが全体的にいい感じにかわいかった。

PHP on AWS Lambda!

PHP on AWS Lambda!
公式で対応してない言語でもカスタムランタイムでLambda使えるの知らなかった。
そういった言語でも想像以上に普通に動くんだなという感じ。

2年目エンジニアがスキルアップのためにPHPで競プロやってみた

(資料見つからず)
登壇中に資料のページが消えている?ようなことを言っていて大変そうだった。
普通に開発していると標準入出力なんて意識しないからむずいよね…わかるわかる…ってなった。
PaizaをひたすらPHPで解いてた時期があったので懐かしい

設計文化のないチームに文化を広めたが冴えない一手で混沌を招いた話を聞いてほしい

設計文化のないチームに文化を広めたが冴えない一手で混沌を招いた話を聞いてほしい.pdf - Speaker Deck
説明をサボると意図通り伝わらず、余計に混沌を生んでしまう。
新しい文化を伝えるときは、サボらず、しっかりと時間を取って認識をすり合わせないとやばい。

運用経験ばかりのメンバーと新規開発で初めてしっかりと設計から開発までを経験した話

運用経験ばかりのメンバーと新規開発で初めてしっかりと設計から開発までを経験した話 / PHP Conference Japan 2019 LT - Speaker Deck
クリーンアーキテクチャ導入。わからないところはわからない。原理主義的にならない。

エンジニアがブログや登壇で、アウトプットするとどうなる?

エンジニアが ブログや登壇で、アウトプットするとどうなる?in PHPcon - Google スライド
うゐろうさんのめちゃくちゃ熱いLT。
自信のなさを自覚した上で、2年毎日ブログを書くというアプローチで乗り越えたの、本当に尊敬する。

余裕を生み出すコードレビュー

余裕を生み出すコードレビュー 〜レビュイー編〜 / code-review-phpcon-2019 - Speaker Deck
わかりやすいプルリクの出し方。
コンテキストを一番理解しているレビュイーがわかりやすくプルリクをしっかり説明しようという話。
当然といえば当然だけど、めっちゃ大事。

社内最長老のシステムにPHPUnitで立ち向かう方法

社内最長老のシステムにPHPUnitで立ち向かう方法 - Speaker Deck
アンパンマンの作者みたいな名前、というツカミが強すぎる。
全機能テストと言う響きがつらすぎる…しっかりと戦略を立ててからの勢いがすごそうだった。

開発合宿のススメ!

【PHPCon2019】開発合宿のススメ! - Speaker Deck 開発合宿といいつつ、対話にパソコンは使わないというのが面白いなと思った。
実際の開発部分でどうしてるのか…?はよくわからなかった。

以上!2020も参加できたらいいなぁ。

【Android/Kotlin】ZXing Android Embeddedを用いて簡単にQRコードを扱う

Androidアプリの勉強のため、QRコードリーダーの開発を行っています。
とりあえずQRコードを読み取る・生成する部分については実装することができました。
せっかくなのでご紹介しようと思います。

記事内に登場するコードは、下記リポジトリにて記載されているものが殆どです。
動作しているものを確認したい場合はご覧ください。 github.com

また、本記事は下記のQiita記事を参考にKotlinで実装を行ったもの+αとなります。 QRコードの読取、生成をする [Android] - Qiita

もくじ

1. ライブラリ導入

github.com

app/build.gradle に下記の記述を追加して、ライブラリの導入を行います。
元記事ではminSdkVersionを15にしていましたが、最新のライブラリを利用するために24にしました。

android {
    compileSdkVersion 29
    defaultConfig {
        minSdkVersion 24
        targetSdkVersion 29
    }
}

執筆時点で最新のリリースバージョンは4.0.2なので、そちらを利用しています。

dependencies {
    ...
    implementation 'com.journeyapps:zxing-android-embedded:4.0.2'
}

2. QRコード読み込み

QRコード読み取り画面を起動

下記の処理を呼び出すことで、 QRコード読み取り画面を起動できます。

IntentIntegrator(this).initiateScan()

IntentIntegratorは、定義されているメソッドを通して各種設定値を変更することができます。
READMEに記載されているカスタマイズ例をKotlinで書くと下記のようになると思います。

IntentIntegrator(this).apply {
    desiredBarcodeFormats(IntentIntegrator.ONE_D_CODE_TYPES)
    prompt("Scan a barcode")
    cameraId(0) // Use a specific camera of the device
    beepEnabled(false)
    barcodeImageEnabled(true)
}.initiateScan()

その他のオプションや詳細については、下記のソースを確認してください。
zxing-android-embedded/IntentIntegrator.java at master · journeyapps/zxing-android-embedded · GitHub

読み取った結果の取得・表示

IntentIntegratorで起動したActivityから結果を受け取ります。
result.contentsで読み取った結果を文字列で取り出すことができます。
下記のコードでは読み取った文字列をトーストで表示しています。

override fun onActivityResult(requestCode: Int, resultCode: Int, data: Intent?) {
    val result = IntentIntegrator.parseActivityResult(requestCode, resultCode, data)
    when {
        result != null -> Toast.makeText(this, result.contents, Toast.LENGTH_LONG).show()
        else -> super.onActivityResult(requestCode, resultCode, data)
    }
}

3.文字列からQRコード生成

事前準備

変換対象の文字列入力用EditTextと、結果表示用ImageViewを配置します。
(コードなし)

文字列をQRコードに変換して画面上にセットする

BarcodeEncoder().encodeBitmap()を用いて、文字列をQRコードに変換します。
sizeの500は適当な数値なので、用途に応じて変更してしまって大丈夫です。
EncodeHintType のMapを渡さずにマルチバイト文字をQRコードにすると、decode時に化けてしまうので注意。

private fun makeQRCode(contents: String) {
    val size = 500
    try {
        //QRコードをBitmapで作成(UTF-8を指定)
        val bitmap = BarcodeEncoder().encodeBitmap(
            contents,
            BarcodeFormat.QR_CODE,
            size,
            size,
            mapOf(EncodeHintType.CHARACTER_SET to "UTF-8")
        )
        //作成したQRコードを画面上に配置
        imageView.setImageBitmap(bitmap)
    } catch (e: WriterException) {
        throw AndroidRuntimeException("Barcode Error.", e)
    }
}

4.その他実装してみた機能

URLとして解釈できたらブラウザで起動

android.webkit.URLUtil.isValidUrl() で、文字列がURLとして解釈可能か判定できます。

override fun onActivityResult(requestCode: Int, resultCode: Int, data: Intent?) {
        val result = IntentIntegrator
            .parseActivityResult(requestCode, resultCode, data)
            ?.contents

        when {
            result.isNullOrEmpty() -> super.onActivityResult(requestCode, resultCode, data)
            URLUtil.isValidUrl(result) -> dialogAction(
                result,
                "読み取りURLをブラウザで開きますか?",
                "開く",
                ::openBrowser
            )
            else -> dialogAction(
                result,
                "読み取りテキストをクリップボードにコピーしますか?",
                "コピー",
                ::copyToClipBoard
            )
        }
    }

URLとして解釈できる場合に、URL型を渡して Intent.ACTION_VIEW を起動してやることで、
デフォルトに設定されているブラウザが立ち上がり、読み取ったURLを表示することができました。

private fun openBrowser(contents: String) =
    startActivity(Intent(Intent.ACTION_VIEW, Uri.parse(contents)))

テキストをクリップボードにコピー

android.content.ClipboardManager を用いることで実現できます。
ClipData.newPlainText("", contents) の第一引数にはラベルを設定できるようですが、
ユーザーからはあまり参照されない部分なので、とりあえず空文字で埋めてます。

private fun copyToClipBoard(contents: String) {
    val clipboard = getSystemService(Context.CLIPBOARD_SERVICE) as ClipboardManager
    val clip = ClipData.newPlainText("", contents)
    clipboard.setPrimaryClip(clip)
    Toast.makeText(this, "クリップボードにコピーしました", Toast.LENGTH_SHORT).show()
}

他のアプリからテキスト共有でインテント起動

他のアプリからのIntent起動を許容するため、下記の記述を追加します。 * app/src/main/AndroidManifest.xml

<intent-filter>
    <action android:name="android.intent.action.SEND" />
    <category android:name="android.intent.category.DEFAULT" />
    <data android:mimeType="text/*" />
</intent-filter>

その上で、渡ってきたintentに対して下記のように記述してやると値を取り出すことができます。
intent.dataString で取れるよ、みたいなのを見たんですが、どうにもうまく取れなかったので、
実際は intent.getStringExtra(Intent.EXTRA_TEXT) にて取り出しています。

val intentString = intent.dataString ?: intent.getStringExtra(Intent.EXTRA_TEXT)

取り出した文字列をEditTextにセットして、QRコード生成処理を呼び出すことで、
他のアプリから共有された文字列からQRコード生成を行うような実装ができました。

// 外部から起動されて文字列が渡ってきていたらQR生成
val intentString = intent.dataString ?: intent.getStringExtra(Intent.EXTRA_TEXT)
if (!intentString.isNullOrEmpty()) {
    editText.setText(intentString)
    makeQRCode(editText.text.toString())
}